最近面白かった本

中村文則の「あなたが消えた夜に」を読んでから,急に最近読んだ本で面白かった本を思い浮かべました.

中村文則:あなたが消えた夜に

さすが中村文則.ひねくれていて,理屈っぽい,次々と変わる展開,一気読みです.ただ,最後が蛇足っぽい.もう少し退屈しないように読みたかった.「教団X」と同時執筆だそうで,これもすごいですね.

荻原浩明日の記憶

自分のことを言われているみたいで少々怖かった.小川洋子の「博士の愛した数式」を思い出しながら読みました.

原田マハ:ロマンシェ

原田マハって腐女だったんだ.でも物語と現実がリンクするという面白い構成.これも一気読み.

住野よる:よるのばけもの

ちょっとね,少々無理があるねという感じはするがまあ良いんじゃない.フランツ・カフカ村上春樹カズオ・イシグロを思い出しながら.

恩田陸蜜蜂と遠雷

緊張感溢れるストーリー.ショパンバルトークプロコフィエフのピアノ協奏曲のCDを買ってしまった.聞いてみて(CD)少々退屈してしまった.文章の力はすごいとつくづく感心.

乃南アサ:六月の雪

台湾に思いを馳せて.なんでハッピーエンドにしないのかな?確かに情景が遠くなる効果はあるのかも.

木村泰司:名画は嘘をつく

ヨーロッパの貴族の子供は小さいとき,髪型も,服装も女の子と同じだったのには驚いた.尤も,日本でも末っ子に女装させているお母さん居ますね.

平林章仁:謎の古代豪族葛城氏

これを読むと,倭国王・倭讃以下倭の五王が葛城氏のようにも思えてくる.かって,古田武彦が九州王朝論を広く展開していたのを思い出しました.倭の五王は勿論九州王朝の王でした.この時の倭王は筑紫君でした.

鎌田浩毅:富士山噴火と南海トラフ

地球物理,宇宙科学は大好きな分野ですので,わくわくしながら読みました.面白かった.でも大変だ.

梅原猛:さまよえる歌集—赤人の世界—

何回読んでも良いですね.文章に引き込まれます.同時に一歩引いた自分がいます.